背番号10番のアイドル  一万字インタビューを読んで

 
 
 
いつまでも 続いてゆくと そんな気がしてた
 
 
 
 
 
 
 
 
本来であれば、読む人のためにブログを書くべきなのだろうが、今回は自分の感情を残しておくために、書いておこうと思う。
 
STAND BY ME 〜いつもそばにいてくれたね。〜 を読んで。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

アイドルを信じるから、人間を心配させてくれ

 
 
 
絶対嘘だと思ったし、信じたくなかったし、信じられなかった。
まだ信じてない。
 
 
一万字インタビューを読んで、なんとか出てきた言葉はそれだった。それしか言えなかった。
 
私がNEWSを好きになったのがちょうどKAGUYAの発売決定の少し前辺りで、私が手越さんを意識してよく見るようになったのも同じ時期だった。だから、私が見てきた手越祐也のほとんどが2015年のものだ。私は手越さんの周りの人への優しさやみんなをまるっと包みこめるくらい大きな愛が大好きだ。イッテQで刀削麺をイモトさんに優しく食べさせてあげたところやはじめまして旅でさかなクンが指を噛まれた時に心配していたところやコンサートに来ているファン全員にファンサをするかの勢いで楽しませてくれるところが大好き。
でも、その裏にそんなにつらい思いを抱えていたとは全く気がついていなかった。正確に言うと、私をNEWSと出会わせてくれた友人と「最近手越さん悩んでいるよね?」と話したりだとか、ネット等で手越さんがこのところ何を抱えているのではないかという話を聞いてはいたのだが、わたしはあまり信じていなかった。わたしの見ている手越さんにそんな苦しみを感じていなかった。
 
だから、まずあのドームの挨拶に驚いた。
 
 
『自分の人生としてはNo.1か、No.2…ベスト3に入るくらい個人的につらいことがあって、自分自身心折れそうな時とかこのツアー前あったんですけど、でも、もうちょっと頑張れば大好きな、心から愛せる、心から自分をさらけ出せるファンのみんなに会えるんだなっていうのを糧に、実はそんな時期を過ごしていました。』
 
 
Whiteオーラスの手越さんの最後の挨拶で、今までの不安が本当だったことを知った。
コンサートの3時間でいろんなことがあったけれど、終わったあとは手越さんのことばっかり考えていた。
私は、「手越さんはそんなにつらいことがあったのに、我慢して乗り越えて、ドームの真ん中でめいっぱい幸せであることを伝えてくれて、本当にありがとう。」という思いもあったが、一方で、「わたしにとって絶対的に強くて、折れない、アイドルな手越さんは全面的に甘えられる存在だ。でも、その手越さんにも弱さがあるのだと気付かされて、手越さんにおんぶにだっこじゃだめなんだと気持ちを見つめ直したい」思いもあった。
そうだ。私は手越さんに対して常に裏表な感情を抱えている気がする。
 
「不安や恐れを一切抱かず、ただ手越さんの強さでどこまでもどこまでも進んでいく後ろをついていきたい」
「手越さんの強さのうちにあって絶対に外には出てこないネガティブで弱い部分を一人で抱えすぎないでほしい」
 
いつもこの二つの思いを同じくらいの大きさで持っている。
心配したくない気持ちと心配したい気持ちがいつもある。
 
一万字インタビューで、何が起こったのか話を知る機会が出来たのはある意味幸運なことだったのかもしれない。半年間、その悲しみを抱えてファンには決してその姿を見せなかった手越さんだから、きっときっかけがなかったら話すことなくすぎていただろう。何度も言うが、私がNEWSを見てきた時間は短い。だから、NEWSの歴史の中の悲しい出来事つらい出来事をいくら言葉で体験しても画像で体験しても映像で体験しても、それは過去に彼らとファンのみんなの追体験でしかなくて、それが悔しかった。私も「苦難を共に乗り越えたかった」と、嫉妬をさえ抱えていた。今回、実際に手越さんが抱えていた悲しみに、つらさにぶち当たり、こんなにつらいのだなと羨ましく思っていた自分が嫌になった。が、「このつらさを知らずにいるよりも幸せなのかもしれない」と思えるようになった。
いつも盲目に手越さんを信じきっているから、こうやってもっと心配させてくれ。そうすることで、バランスを取らせてくれ。
いつもいっぱいいっぱい信頼して信じているから、たまには不安になったり心配したりしたい。
手越さんは太陽のように眩しい。いつでもどこでも変わることなく、みんなを照らしている。でも、その眩しさが、強さが、時にいたい。痛くて、切ない。手越さんの中に弱さがあることを忘れようとしている自分がいる。が、手越さんは太陽でも神様でも何でもない。
 
 
手越さんが〈アイドル〉というプラスの象徴で居続けようとする以上、私はそういう手越さんを応援していこうと思う。
だが、せめて、そうやって心のどこかで手越さんを一人の人間として見つめようとするファンのわがままを許してほしい。
 
 
 
 
 
 
 
 

エースである覚悟と責任

 
 
 
私は6人時代の手越さんも大好きなんです。恋のABOやFighting ManのMVで見せたような、小山さんとわちゃわちゃとたわむれている手越さんが大好きなんです。
でも、4人になったNEWSの手越さんはあの時とは決定的に違っている。手越さんはNEWSの絶対的エースの顔つきなのだ。私はこれまで手越さんを見てきて、そんな手越さんという絶対的存在とファンへの大きな愛を信頼しているし、頼りにしていた。と、同時に、今の手越さんは少し気負いすぎているような気がしていて……。6人時代の良い意味で、純粋に「自分」を中心としてアイドルをグループの一員として全うしていた気がしていた。でも、手越さんはグループの真ん中に、センターになることを望んでいて、そのセンターになった時、グループを背負う覚悟をしたんですよね。
手越さんといえば切り込み隊長で、どちらかといえば、「攻」のイメージがあったので、「NEWSのシールドになろう」という発言が印象的でした。もちろんNEWSの先頭に立ち、前へと突き進んでいくエースであるのは手越さんだけど、その手越さんは後ろから支えてくれる仲間の存在をきちんと分かってくれているし、気にかけてくれている。前を向きながら、NEWS4人をしっかり守ってくれている。私はこの「チームへの意識」がすごく素敵だし、手越さんがその中心で、エースで、10番である器の人間なんだと思うんです。
メンバーはチームメイト、選手。事務所やレコード会社のスタッフがコーチやメディカルスタッフ。ファンが観客、サポーター。
それぞれが違う立場、違う役割だけど、誰一人違わず平等にチームの一員である。だから、誰に対しても同じように感謝とリスペクトの精神を持っている。
手越さんはチームの中で偉いからリーダーだとか、一番すごいからエースだとかそういうわけじゃなくて、一番チームとは何かを考えていて一番チーム全体をよく見ることが出来ているから、自然とその真ん中にいるようになって、自然とみんなに手越さんがエースであることを認めてもらえてるんだと思う。手越さんはどこに行っても何をやっても、エースでキャプテンなんだと思う。
 
 
 
ところで、手越さんはお父さんが亡くなったことをメンバーにはいつ言ったのでしょうね。
手越さんのことだから、心配かけないようになかなか言えなかったのではないかと思って、ちょっと心配です。そう思ってなんとか記憶を辿ってみたのだが、Whiteオーラスの手越さんの挨拶の最後のやりとりを思い出した。
 
 
手越「こんな俺、自由人でマイペースな番長だけど、ファンのことを想う気持ちは天国に行っても変わらないね!閻魔様に会っても、ばちーん倒しちゃうね!」
加藤「何の話…?」
小山「手越長いよ!」
 
 
あの時はTwitter等で「手越死ぬなw早まるなwww」などと言われていたが、一万字を読んだあとに改めて考えると、…つらいね。人は常に死と隣り合わせで生きているけれども、常に死を意識して生きていくことは出来ない。つらいし、苦しいし、生きづらくなっちゃうから。でも、死を思い出した時にそこから何かを感じて生きるために何かを考えることは出来る。手越さんが死と向き合って出てきた言葉が、ファンへの想いだなんて、泣いちゃうね。。。
そんな手越さんの言葉を遮った加藤さんは何を思っていたのかな。
こうして手越さんがここまで抱えてきたものをほんの少し下ろした時に、「無理しなくてもいいよ、つらくない?」って優しい気持ちで声をかけてくれていたのならいいな。「大丈夫だよ」って伝えようとしていたんだったら嬉しいな。そうだったらいいな。
一番近いチームメイトであるシゲだから、そうやってさりげなく気にしてあげていてほしいな。
 
こうやって手越さんがNEWSを前へと引っぱっているように、コヤシゲがNEWSを後ろから支え、押し進めてくれている。だから、安心して、手越さんは進んでほしい。
そして、増田さんは手越さんと限りなく同じポジションを取って、ライバルであり、仲間であってほしい。小山さんに加藤さんが、加藤さんに小山さんが必要だったように、手越さんの隣には増田さんが必要だったんだと思う。
 
「四六時中いっしょにいたいとは思わないけど、”早くいっしょに仕事がしたいな”と思う。」
 
テゴマスの間にはいつも風が吹いている。
二つの竜巻がぶつかり合うように、そこには見えない荒々しいぶつかり合いがあって。でも、その奥にお互いがお互いを認め合う穏やかな優しい世界があることが、テゴマスが出会った奇跡を象徴しているのかもしれない。コヤシゲはソウルメイトだから、どんな人生を歩んでいても人生のどこかで必ず出会っていたんだろうけど、テゴマスが出会ったことはそれのまるっきり真逆で、多分ほとんどの確立で巡り会うことのなかった二人に起こった本当の奇跡だと思っている。
性質のまるっきり正反対の二人だけど、向かう先が一緒だから、肩を組んで前進出来る。テゴマスって仕事への意識は似ているんですよね。増田さんは絶対に彼の中の〈アイドル〉像を壊さないように仕事をしているし、手越さんも彼の弱い部分を見せないことで強い自分を絶対的に作り上げてアイドルをやっているし。そういうプライドと意地を持った、二人だから、認め合えるんでしょうね。
 
 
 
 
 
 
 
 

歌も生きている

 
 
 
増田さんが「NEWSの曲を残したい」と強く願っていた意味が分かった気がする。楽曲が残せなかったら、過去を壊してしまうんじゃないかと語った、増田さんの気持ちが。
NEWSにとって、手越さんにとって、「さくらガール」はかけがえのない曲になった。この曲を聞く度に、つらいことや悲しいことを思い出すかもしれない。現にわたしはきっとこれからずっと「さくらガール」を聞く度に手越さんのお父さんへの思いを思い出すであろう。でも、それが歌い継がれ、曲が生きていくことは素敵なことだ。感情は時間と共に薄まっていってしまうこともある。そんなとき曲を聞くことで、思いと再び出会うことが出来る。歌は言葉以上に心に響くときがある。感情と呼応してそれを増幅させることが出来る。曲が生き続けるということは、あの日の思いも生き続けることなんだ。
 
 
 
 
 
 
手越さんが歌うたび、歌に命が吹き込まれていく。
歌が生きていくたび、思いを乗せて”大切”になる。
大切な歌は絶えず、生き続けていく。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
散りゆくから 綺麗なんだってさ